ヘルペスに効果を発揮する抗ウィルス薬。その服用方法や効果について紹介します。

ヘルペスに効果を発揮する抗ウィルス薬

抗ウィルス薬バルトレックス

性病の中には再発しやすいものもたくさんありますが、中でも有名なものといえばヘルペスではないでしょうか。

ヘルペスは性病として認識している人も多いと思いますが、症状が出るのは性器周りだけでなく、唇、さらには角膜にも症状が出ることもあります。

ヘルペスというのは、ヘルペスウィルスに感染することで発症する感染症で、一口にヘルペスウィルスといってもその種類は約160種類も存在するといわれています。

この中で人間に感染するヘルペスウィルスは8種類になり、よく見られるのが口唇ヘルペスや角膜ヘルペスの原因になる単純ヘルペス1型、性器ヘルペスなどを引き起こす単純ヘルペス2型になります。

ヘルペスはウィルスが原因で引き起こされる病気なので、クラビットなどの抗生物質を服用しても増殖を抑えることはできません。

ヘルペスを治療するためには、ヘルペスウィルスに対して効果を発揮する抗ウィルス薬を使うことになります。

抗ウィルス薬は、体内でウィルスが増殖しないように抑える効果がある薬のことで、早いうちに服用することによって症状を最小限に抑え、ヘルペスの治療期間を縮めることができるのです。

ですが、ヘルペスウィルスは一度感染すると、人間の神経細胞の中に潜り込んでしまうので、細菌のように治療薬を服用しても完全に死滅させることはできません。

ヘルペスウィルスに対して効果的な抗ウィルス薬は、あくまでもヘルペスの症状を抑えるだけのもので、身体の中にあるウィルスを完全に死滅させる効果があるわけではありません。

ですが、抗ウィルス薬の効果はとても高く、臨床試験では85%以上の高い有効率が明らかになっています。

抗ウィルス薬は性器ヘルペスをはじめとした、様々なヘルペスを治療するには必要不可欠な薬といえるのです。

また、ヘルペスに効果を発揮する抗ウィルス薬は、病院で処方してもらえるものだけでなく、市販薬もありますよね。

そのため、ヘルペスにかかってしまっても、市販薬を購入すれば、わざわざ病院で抗ウィルス薬を処方してもらわなくてもいいと考えている人もいるかもしれません。

ですが、市販されている抗ウィルス薬が使えるのは、症状の軽い再発性の口唇ヘルペスのみになります。

口唇ヘルペスにはじめて感染したときや、性器ヘルペスの治療に使うことはできないので、はじめてヘルペスに感染したときや性器ヘルペスの症状が出たときは市販薬に頼ろうとせずに、まずは病院へ行って抗ウィルス薬を処方してもらうことをオススメします。

ゾビラックスの効果と特徴

ゾビラックス

厄介なヘルペスを効果的に治療するために必要になってくる抗ウィルス薬。

一口に抗ウィルス薬といっても、ヘルペスウィルスに効果を発揮するものだけでたくさんの種類があるのですが、その中でも有名なのが第一世代の抗ウィルス薬と呼ばれているゾビラックスです。

1988年から発売されている抗ウィルス薬で、口唇ヘルペスなどを引き起こす単純ヘルペス1型、性器ヘルペスを引き起こす単純ヘルペス2型、そして水痘や帯状疱疹の原因になる水痘・帯状疱疹ウィルスに対して効果を発揮します。

ゾビラックスに含まれているアシクロビルは、人類初の抗ウィルス薬と呼ばれており、世界的にも高い知名度を持つ有名な医薬品になっています。

また、ヘルペスを発症してから初期に飲まないと高い効果を得ることができず、作用時間も短いので1日に何度も服用しなければならないという特徴がある薬でもあります。

ゾビラックスはとても簡単に言ってしまうと、症状を引き起こしているヘルペスウィルスの働きを阻害して増殖を防ぐ効果があります。

ヘルペスウィルスは人間の細胞に侵入すると、チミジンキナーゼという酵素を作り出します。

チミジンキナーゼはウィルスのDNA合成に関係しており、どんどんウィルスのDNAを合成していくので、その結果、ウィルスが増殖していきます。

つまり、ヘルペスウィルスが増殖するにはチミジンキナーゼが必要ということになるので、このチミジンキナーゼの働きを阻害することができれば、ヘルペスウィルスの増殖を食い止めることができますよね。

ゾビラックスは服用すると、チミジンキナーゼと反応してアシクロビル三リン酸という物質に変化します。

アシクロビル三リン酸はヘルペスウィルスのDNAに取り込まれることによって効果を発揮し、アシクロビル三リン酸を取り込んだウィルスはDNAを複製することができなくなります。

ゾビラックスの効果はこのようにして発揮され、ヘルペスウィルスが体内で増殖するのを抑えることができるのです。

ゾビラックスにはウィルス性のチミジンキナーゼが存在している細胞、いわゆるウィルス感染細胞にだけ作用するという特徴を持っているため、ウィルスが感染していない細胞には効果を発揮しないように作られています。

そのため、確実にヘルペスウィルスだけを狙い撃つことができるようになっており、安心して服用することができるように作られています。

ヘルペスに感染したことに気付いたときは、できるだけ早いうちにゾビラックスを服用し、ヘルペスの症状を治療しましょう。

ゾビラックスの服用方法と注意点

ゾビラックス

ウィルスのDNA複製を阻害することによって、ウィルスを抑え込むことができるゾビラックス。

もしヘルペスに感染してしまってもゾビラックスを服用すれば、効果的に症状を改善することができますが、医薬品には服用方法が設定されていますよね。

服用方法が医薬品に与える影響というのは実は大きなもので、正しい服用方法をするか、間違った服用方法をするかで、ゾビラックスの効果に大きな違いが現れることもあります。

効果的にヘルペスを治療することができるのなら、誰もが正しい服用方法でゾビラックスを使いたいと思うことでしょう。

もしゾビラックスを使わなければならなくなったときに、スムーズにゾビラックスを使えるようにするためにも、ゾビラックスの服用方法について知っておきましょう。

3つのヘルペスウィルスに対して効果を発揮してくれるゾビラックスは、実は口唇ヘルペスや性器ヘルペスか、帯状疱疹か、服用するのが子供か大人かといった細かい条件で服用方法が変化してきます。

大人が口唇ヘルペスや性器ヘルペスの治療を目的にゾビラックスを使う場合、200mgのゾビラックスを1日に5回、水やぬるま湯と一緒に服用する必要があります。

子供が服用する場合は、1日の最高服用量を200mgまでとして、体重1kgあたり1回20mgの用量で、1日に4回、水やぬるま湯と一緒に服用します。

このように、口唇ヘルペスや性器ヘルペスの治療を目的に使うだけでも、服用方法が変化してくるので注意が必要です。

大人の場合と子供の場合で、ゾビラックスの服用方法を混同してしまわないように気をつけましょう。

とても頼りになる治療薬であるゾビラックスですが、注意点も存在しています。

服用方法の違いもゾビラックスの注意点の一つなのですが、それだけでなく、ゾビラックスを水で服用するときは必ず多めの水で服用する必要があります。

これは少ない水だとゾビラックスの吸収効率を下げてしまい、さらには胃腸や医薬品を分解する腎臓や肝臓に負担をかけてしまうからです。

また、ゾビラックスに含まれているアシクロビルが身体に合わないと、身体に備わっている免疫が反応してしまい、アレルギー反応を起こす場合もあります。

体質によってはアレルギー反応を起こした結果、重篤な症状が現れることもあるので、注意しなくてはなりません。

また、ゾビラックスは効果を保つために何度も服用する必要があり、飲み忘れがあるとゾビラックスの効果が薄れてしまいます。

そのため、ゾビラックスを服用するときは、飲み忘れが起きないように注意しましょう。

ゾビラックスの併用禁忌薬と副作用

ゾビラックスの併用禁忌薬と副作用を解説する医者

ゾビラックスは200mgと400mgの用量で作られた錠剤タイプのものと、顆粒タイプが作られています。

錠剤タイプも顆粒タイプも、身体の中に薬を入れる内服薬タイプになるので、ゾビラックスについて知りたいと思っている人の中にはゾビラックスの副作用が気になる人もいるのではないでしょうか。

外用薬に比べて内服薬のほうが副作用が出やすいというイメージもありますし、どれだけ効果が高い薬でも副作用が出やすいのなら安心して使うことはできないという人もいると思います。

ゾビラックスは副作用が少ないうえにとても軽く、ほとんどの人はゾビラックスの副作用が出ても自覚症状がありません。

自覚症状があったとしても軽度なものばかりになっており、医薬品の副作用が心配な人でも安心して服用することができる抗ウィルス薬になっています。

ゾビラックスに含まれているアシクロビルは作用時間が短い成分ですが、作用時間が短い分、副作用も強く現れないようになっているのです。

ゾビラックスは用法用量を守って適切な量を服用していれば、副作用に悩まされることはありませんが、もし副作用が出た場合は頭痛や眠気、吐き気、下痢といった症状があらわれます。

また、発疹やかゆみ、むくみ、場合によっては目眩といった症状が副作用として出る可能性もあるので、ゾビラックスを服用するときはこういった副作用があることを忘れないようにしましょう。

ですが、ゾビラックスを服用してから、これらの副作用を感じたうえに5日以上服用してもヘルペスの症状が治まらないときは、ゾビラックスが身体にあっていない可能性があるので、注意しましょう。

もし、ゾビラックスを使い続けているのにヘルペスの症状が治まらないと感じたときは、かかりつけの医師に相談したうえで違う抗ウィルス薬に切り替えることをオススメします。

また、ゾビラックスは併用禁忌薬があり、併用する薬によっては副作用が出やすくなってしまいます。

ゾビラックスと飲み合わせが悪い薬は、痛風の治療に使われるプロベネシドや喘息の治療に使われるテオフィリン、免疫抑制薬のモフェチル、胃の薬のシメチジンになります。

これらの成分を含んでいる医薬品を既に服用しているという人は、ゾビラックスを服用するときに注意が必要です。

もし、何らかの不安があるという場合は、ゾビラックスを服用する前に一度かかりつけの医師に相談するようにすれば、ゾビラックスの服用について指導してもらえるので安心して服用することができるようになりますよ。

バルトレックスの効果と特徴

バルトレックス

きっちり服用することができれば、高い効果を発揮して、ヘルペスウィルスを抑え込んでくれるゾビラックスですが、一日の服用回数が多いのは負担だと感じる人もいますよね。

どれだけ気をつけているつもりでも薬を飲み忘れてしまうときはありますし、仕事が忙しい日が続くと、余計に薬を飲み忘れてしまいそうで不安がありますよね。

ヘルペスにかかってしまったから抗ウィルス薬を使って治療したい、でもゾビラックスは飲み忘れてしまいそうで不安……そのように感じている人は、ゾビラックスと同じようにヘルペスウィルスに対して効果を発揮してくれるバルトレックスをオススメします。

バルトレックスは有効成分としてバラシクロビルを含んでいる抗ウィルス薬で、2000年から発売されています。

バルトレックスは第二世代の抗ウィルス薬と呼ばれており、先に発売されているゾビラックスを改良して作られた抗ウィルス薬になります。

ゾビラックスは何度も薬を飲まなければなりませんでしたが、バルトレックスは身体への吸収率を高めて作られており、服用する回数が少なくなっています。

効果を発揮するウィルスは単純ヘルペス1型、単純ヘルペス2型、水筒・帯状疱疹ウィルスになるので、バルトレックスも性器ヘルペスの症状を治療するときに使用することができます。

また、バルトレックスは体内に吸収されて代謝されることではじめて作用するプロドラッグという特徴を持っており、代謝されてから効果が現れ始めるので、余計な部位では作用しません。

つまり、効果が現れてほしい部位で集中的に効果を発揮することができ、副作用を少なくすることができるのです。

バルトレックスは胃腸内においては、ほとんど活性のないバラシクロビルとして存在しています。

ですが、胃腸から体内に吸収されるとアシクロビルに変換され、ヘルペスウィルスに対して作用するのです。

ゾビラックスはウィルスのDNA複製を阻害することで増殖を抑える効果がありましたが、バルトレックスの場合、体内の細胞を内部から活性化させることでウィルスの複製を阻害するという効果があります。

また、体内に吸収されるのも早く、服用してから約2時間で効果が現れ始め、6時間から8時間ほど持続したあと、効果が下がっていく特徴があります。

特に性器ヘルペスに対して効果があり、性器ヘルペスの再発を抑制するために使われることもあります。

性器ヘルペスに対する再発抑制効果はバルトレックスにしかないので、性器ヘルペスをできるだけ再発させたくないと考えている人には、ゾビラックスよりもバルトレックスがオススメです。

バルトレックスの服用方法と注意点

バルトレックスの服用方法と注意点を解説するナース

ゾビラックスのように、1日の間に何度も服用しなくてもヘルペスを治療することができるバルトレックス。

バルトレックスは錠剤タイプと顆粒タイプのものが作られており、錠剤タイプのバルトレックスの用量は500mgと1000mgになります。

ヘルペスを治療することができるだけでなく、性器ヘルペスの再発を抑制するために使うこともできるバルトレックスは、抗ウィルス薬の中でもかなり頼りにすることができる薬になります。

そのバルトレックスの効果を最大限に引き出すためにも、正しい服用方法を知っておきたいところですよね。

バルトレックスによる治療効果を引き出したい場合、どのような服用方法をするのがいいのでしょうか。

バルトレックスは性器ヘルペスの治療を目的に使用する場合、1回につき1錠を1日2回、水やぬるま湯と一緒に服用します。

ゾビラックスは1日に5回も服用しなければいけない薬でしたが、このようにバルトレックスは1日に2回だけの服用でヘルペスを治療することができるのです。

飲み忘れがありそうで不安な人や、毎日の生活が忙しい人でも、1日に2回の服用でいいなら安心して使うことができますよね。

朝に1錠、夜に1錠飲むのがいいとされており、服用するタイミングは食後の服用が望ましいとされています。

つまり、朝と夜の食後に服用するのがバルトレックスの効果的な服用方法になるので、よりバルトレックスの効果を引き出したいと考えている人は、この方法で服用することをオススメします。

食前に服用したいという人もいるかもしれませんが、バルトレックスは強い抗ウィルス薬なので、食前に服用してしまうと胃腸が荒れる可能性があるので、あまりオススメできません。

バルトレックス服用するときは、なるべく食後に服用することをオススメします。

性器ヘルペスの治療で使う場合、バルトレックスを服用する期間は5日間から10日間ほどになります。

ですが、性器ヘルペスの再発抑制効果を期待して飲む場合、1回につき1錠のバルトレックスを1日に1回飲むのが正しい服用方法になります。

服用する期間にも違いがあり、再発を抑制するために服用する場合は、1年間バルトレックスを服用する必要があります。

バルトレックスはヘルペスを治療するのか、性器ヘルペスの抑制をするために服用するのかで効果的な服用方法が変化してきます。

混同してバルトレックスを使ってしまうと、思ったような効果を引き出せなくなってしまうので、バルトレックスを使うときは二つの服用方法をしっかりと確認して混同しないようにしましょう。

バルトレックスの併用禁忌薬と副作用

バルトレックスの併用禁忌薬と副作用を解説する医者

バルトレックスはゾビラックスよりも簡単に扱うことができ、元々安全性が高く作られていたゾビラックスを改良したことによって、さらに安全性が高まっている薬であるといえます。

そのため、はじめて抗ウィルス薬を使うことになった人でも安心して使えますが、ゾビラックスもそうであったように、バルトレックスも併用禁忌薬や服用するときの注意点、副作用などが存在しています。

そのことを知らずにバルトレックスを服用してしまうと、バルトレックスの効果を引き出せないばかりか、副作用が出やすくなって大変危険です。

安全性が高い薬でも、間違った方法で服用してしまうと、その安全性が低くなってしまいます。

安全にバルトレックスを使用し、ヘルペスを治療するためにも、バルトレックスの注意点や併用禁忌薬は事前に調べておくことをオススメします。

バルトレックスは元々副作用が少ないという特徴を持つゾビラックスの改良版なので、副作用が出る可能性はゾビラックスよりもさらに低くなっています。

副作用の発現率は数%ととても低くなっており、副作用が出ること自体が非常に稀なことであるといえます。

ですが、もし副作用が出た場合、頭痛や眠気、めまい、下痢などの症状があらわれます。

また、これだけでなく、嘔吐や腹痛などもあり、重い副作用だと腎障害や排尿困難、尿閉などの症状があります。

バルトレックスを服用してから呼吸困難などの症状を感じた場合は、アナフィラキシーを起こしている可能性があるので、速やかに病院へ行くことをオススメします。

バルトレックスの併用禁忌薬はゾビラックスと同じで、テオフィリンやプロベネシド、シメチジン、モフェチルになります。

これらの成分を含んでいる医薬品と一緒にバルトレックスを服用すると、重篤な副作用を引き起こしてしまったり、症状がさらに悪化してしまう可能性があります。

また、アルコールと一緒にバルトレックスを服用するのも好ましくないので、バルトレックスを服用するときは必ず水やぬるま湯と一緒に服用しましょう。

バルトレックスを使ってヘルペスを治療する場合、ヘルペスの初期症状があらわれた時点でなるべく早く服用する必要があるので、注意しましょう。

特に再発抑制のために服用する場合、目安は6時間以内、遅くても24時間以内に服用しなければ上手く効果を発揮することができません。

バルトレックスを服用するときはなるべく早くバルトレックスを服用するようにし、途中で飲み忘れてしまったりしないように注意しましょう。