性病にはさまざまなものがあります。梅毒やカンジダ症などについて解説します。

梅毒

梅毒について解説する医者

性病には様々な種類があり、一口に性病といっても、その範囲はとても広いものになります。

その中には、多くの人が名前を知っている有名なものもありますが、その中でも代表的といえるのが梅毒です。

性行為を行なったことがない人でも、梅毒の名前を聞いたことがあるという人はいるのではないでしょうか。

ですが、名前だけ知っていて、実はどのような病気なのか詳しく知らない……そんな人たちもいると思います。

梅毒は梅毒トレポネーマという、スピロヘータ目の細菌が原因になって引き起こされる性病です。

最も多い感染経路は性行為になりますが、その他にも梅毒トレポネーマが皮膚や粘膜の小さな傷口から侵入することで感染するケースもあるので、性行為のみに限られているわけではありません。

かつては不治の病として非常に恐れられていた病気でもあり、妊婦が梅毒に感染してしまうと胎児に母子感染をすることもあり、非常に厄介な性病であるといえます。

現在では治療薬が発達し、梅毒の感染者数もとどまっていたので、梅毒は昔の病気という印象を持っている人もいるかもしれません。

ですが、梅毒は昔ほどではないものの、2013年辺りから増加しつつあるので、昔の病気だからと甘く考えずに警戒をしておく必要があります。

また、梅毒は感染してから経過した期間によって第1期から第4期に分けることができます。

梅毒にかかったときは3週間ほどの潜伏期間の後、梅毒トレポネーマが侵入した部位に米粒から大豆くらいの大きさをした固いしこりができます。これが梅毒の第1期になります。

しこりはすぐに消えてしまうことがほとんどなうえ、第1期の症状には痛みがないことも多いので、気のせいかもしれないと考えてしまう人も多いので注意が必要です。

梅毒に感染した状態で放置をしていると、全身の皮膚にバラ疹が出たり、全身のリンパの腫れや発熱、関節痛といった症状が出る第2期に移行します。

第2期になると治療をする人がほとんどなのですが、そのまま放置して第3期、第4期に入ってしまうと命に関わります。

現在の日本では治療薬が発達していることもあり、第3期から第4期まで進行することはほとんどありませんが、ここまで悪化してしまうと、最悪の場合は死に至ることもあります。

このように、梅毒は男性にとっても女性にとっても非常に恐ろしい性病であるといえるので、早期発見と早期治療を心がけ、できるだけ早い段階で治療をするようにしましょう。

尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマについて解説する医者

性病の中でも有名なのが梅毒ですが、有名な性病は梅毒だけではありませんよね。

ヒトパピローマウイルスというウイルスが原因となって引き起こされる尖圭コンジローマも有名な性病の一つとなっています。

尖圭コンジローマは症状が特徴的なので、名前だけでなくどのような症状が出るのか知っているという人も多いのではないでしょうか。

尖圭コンジローマは、性器や肛門の周りに特徴的なイボができる性病です。

このイボはニワトリのトサカやカリフラワーのような形だったり、乳頭のような形だったりすることが多く、色は白やピンク、褐色、黒色と様々です。

尖圭コンジローマのイボは男性と女性でできる場所に違いがあり、男性の場合は主に亀頭の先端部分や冠状溝をはじめとし、包皮内外板、陰嚢などの場所になります。

女性の場合は大陰唇や小陰唇、膣の入り口や内部、子宮頸部などの場所になるので、こういった場所にイボができた場合は尖圭コンジローマを疑ったほうがいいでしょう。

女性の尖圭コンジローマは男性の場合に比べると、症状に気付きにくいといわれているので、女性は特に尖圭コンジローマに警戒しておいたほうがいいでしょう。

性病の中には自覚症状がほとんどないものもありますが、尖圭コンジローマもその中の一つになります。

ですが、尖圭コンジローマは場合によっては痒みや痛みといった症状が出る場合もあり、特徴的なイボができたうえに痒みや痛みを感じる場合は尖圭コンジローマである可能性が非常に高くなります。

もし、性行為を行なったあとにこういった症状が出たときは、尖圭コンジローマである可能性を考えて、病院などの場所で検査をするようにしましょう。

尖圭コンジローマを引き起こすヒトパピローマウイルスは、主に性行為によって感染します。

この性行為というのは膣性交だけでなく、アナルセックスやオーラルセックスも含まれます。

これは、ヒトパピローマウイルスは陰部などの粘膜や皮膚にある小さな傷から体内に入り込んでくるためで、口内に尖圭コンジローマのイボができている場合はキスだけでも感染する恐れがあります。

そのため、尖圭コンジローマは皮膚や粘膜の性的な接触によって感染するというように覚えておいたほうがいいかもしれません。

特に感染部位にイボができてしまっている状態は感染力が強く、無症状であっても潜伏しているウイルスが相手に感染してしまう可能性もあるので注意が必要です。

また、尖圭コンジローマは再発率が高い性病でもあるので、治療をするときはしっかりと治療を行い、確実に治療しましょう。

カンジダ症

カンジダに悩む女性

女性が感染する可能性がある性病の中でも、およそ3人に1人の女性は聞いたことがあると答えるのがカンジダ症ではないでしょうか。

カンジダ症も有名な性病の一つですが、ほとんどの性病が性行為によって感染するものに対して、カンジダ症は元々体内にある菌に感染して発症することがほとんどという特徴があります。

カンジダ症はカンジダ属に属している真菌が原因になって引き起こされる病気ですが、過労やストレスなどの原因によって身体の免疫力が下がると、カンジダ症を引き起こす真菌が増えすぎてしまい、これによりカンジダ症に感染します。

カンジダ症に感染する原因の9割はこういった理由から症状が起きる自己感染で、性行為によって感染する割合は20人に1人から、10人に1人という非常に少ない割合です。

ですが、非常に少ないというだけであって、性行為から絶対に感染しないというわけではないので、注意が必要です。

また、カンジダ症は、症状を発症している人とタオルを共有することによって感染する可能性もあるので、カンジダ症の疑いがある人とタオルを共有することは避けましょう。

ですが、カンジダ症の疑いがある人と一緒にお風呂やプールに入ることによって感染することはないので、そこは安心しても大丈夫です。

カンジダ症に感染したときは、男性の場合でも女性の場合でも強い痒みが出ます。

男性の場合は亀頭や包皮に強い痒みが出ますが、それ以外にも赤い発疹が出たり、皮膚がふやけたり、白いカスや水疱といった症状が出る場合もあります。

まれに尿道炎や亀頭包皮炎を併発することもあるので、尿道炎や亀頭包皮炎の症状が出る可能性もあることを忘れないようにしましょう。

女性の場合は性器周辺の激しい痒みだけでなく、灼熱感やおりものの変化、排尿時や性交時の痛みなどが症状になります。

女性がカンジダ症にかかった場合、おりものがヨーグルトやカッテージチーズ状に変化し、量も増えるので、おりものがこのような状態になったときは真っ先にカンジダ症を疑いましょう。

カンジダ症は、免疫力が低下することによって膣内がアルカリ性に傾き、それによりカンジダの原因菌が増殖することによって引き起こされる性病です。

そのため、症状が軽ければ、免疫力が回復して膣内が酸性に傾いたときに自浄作用によって自然治癒する場合もあります。

ですが、基本的には治療薬などを使って治療をするほうが確実であるといえるので、自然治癒を待つのではなく、治療薬を使って確実に治療しましょう。

トリコモナス症

トリコモナスに悩む女性

女性が感染することが多い性病の中で、カンジタ症に続いて有名なものといえば、トリコモナス症ではないでしょうか。

性病は細菌やウイルスによって引き起こされるものが多いですが、その中でもトリコモナス症は肉眼で確認することができないくらいに小さな原虫によって引き起こされる性病です。

トリコモナス症を引き起こす原虫は、「トリコモナス原虫」と呼ばれる原虫で、この原虫が膣や膀胱内に入り込むことによって炎症が引き起こされます。

主に性行為によって感染しますが、トリコモナス症は高齢者でも見られることがあり、感染者数の年齢層が非常に幅広いという特徴を持つ性病になります。

そのため、トリコモナス症は全ての年齢層の女性が警戒しておいたほうがいいといえる病気なのです。

淋病やクラミジアと同じように古くからある病気で、感染者の総数は減少しつつありますが、性行為の経験がない女性や幼児にも感染する可能性もあるので、注意が必要です。

トリコモナス症に感染したときは、男性の場合は自覚症状があらわれないこともあり、自覚症状があったとしても尿道の軽い痒みや射精時の軽い痛み程度になっているので、感染に気付かないことも珍しくありません。

ですが、尿道から膿が出る場合もあるので、もし性行為を行なったあとに尿道から膿が出たりしたときはトリコモナス症を疑ったほうがいいでしょう。

女性がトリコモナス症に感染したときの症状は非常に特徴的で、性器周辺や膣の強い痒みだけでなく、おりものが強い臭いを放つ泡状に変化するといった症状が出ます。

泡立っているうえに悪臭がするときはトリコモナス症の可能性が高くなるので、速やかにトリコモナス症の検査を受けることをオススメします。

トリコモナス症は下着やタオル、便器、浴槽から感染することもあります。

性行為の経験がない女性や幼児もトリコモナス症に感染してしまうことがあるのは、性行為だけでなく、こういった感染経路を持っているためです。

また、トリコモナス症を引き起こすトリコモナス原虫は、乾燥や高温に弱く、水や低温に強いという特徴を持っています。

こういった特徴を持っているため、トリコモナス症に感染している人と一緒にお風呂に入ったりするだけでも感染してしまう恐れがあるのです。

男性器に比べて女性器は露出面積が少ないうえに、湿潤状態も十分に保たれているため、女性が感染することが多い性病になっています。

女性はトリコモナス症に特に注意し、少しでもトリコモナス症らしき症状が出たときは検査をして確かめたのち、治療を開始するようにしましょう。

B型肝炎・C型肝炎

B型肝炎・C型肝炎について解説する医者

日本でも耳にすることがある病気である肝炎。

肝炎は肝炎ウイルスによって発症し、A型、B型、C型の3種類が存在しているのですが、この肝炎ウイルスは性行為によって感染する場合もあり、肝炎ウイルスによる肝炎も性病として数えることができるのです。

肝炎の中でも感染しやすく、特に注意しなければならないのはB型肝炎になります。

B型肝炎ウイルスに感染した多くの感染者は、症状が出る出ないに関わらず、多くの場合はウイルスは排除されて完治するのですが、症状が出た人の中で1%は重篤な劇症肝炎を発症し、死亡することもあるのです。

そのため、B型肝炎も最悪の場合、命を落とす可能性がある性病の一つになります。

B型肝炎は、ウイルスに感染してから1ヶ月から6ヶ月で、全身の倦怠感が症状として出ます。

食欲不振、吐き気、発熱、黄疸といった症状が出るので風邪と間違われることもありますが、こういった症状が出るのは全体の30%ほどで、70%は無症状になります。

B型肝炎に感染した人の中で10%から15%の人は、症状が出る出ないに関わらず、慢性肝炎に移行してB型肝炎のウイルスのキャリアになります。

慢性肝炎は肝硬変や肝がんを発症するリスクが非常に高くなるので、こういった面でもB型肝炎は非常に危険な病気であるといえます。

また、B型肝炎だけでなく、C型肝炎も性行為によって感染する厄介な肝炎です。

C型肝炎は日本でも200万人もの人が感染しているといわれていますが、感染しても30%から40%の人は自然治癒し、60%から70%の人は慢性化するという特徴があります。

ですが、慢性化すると肝硬変や肝がんに移行し、感染してから2ヶ月から3ヶ月で急性肝障害を引き起こすため、B型肝炎と同じように注意が必要です。

C型肝炎は慢性化した場合、10年から15年は非活動期に入りますが、その期間を過ぎると活動期に入り、肝機能を悪化させます。

C型肝炎はB型肝炎のようなワクチンで予防することはできないうえに、症状も身体の怠さや食欲不振、黄疸は少ないので気付かないことも多くあるので、注意しましょう。

B型肝炎は主に垂直感染や水平感染で感染し、C型肝炎は水平感染で感染します。

垂直感染というのは母子感染のことで、B型肝炎ウイルスのキャリアになっている母親の血液が、出産時に赤ちゃんの体内に入ることで感染します。

水平感染は主に成人になってから感染することで、血液からの感染や性行為による感染になります。

B型肝炎もC型肝炎も非常に恐ろしい病気であるといえるので、性行為を行う機会が多い人は、十分に注意するようにしましょう。

HIV

HIVについて解説する医者

性行為によって感染する可能性がある性病の中で、最も有名なものといえばHIVではないでしょうか。

HIVは一時期ニュースなどでも盛んに取り扱われていたため、その名前を聞いたことがある人はたくさんいると思います。

ですが、HIVは怖い性病という認識だけで、HIVそのものについて詳しく知っている人は、実は少ないのではないでしょうか。

自分自身の身をHIVから守るためにも、HIVについての正しい知識を得ておきましょう。

まず、HIVというのは「Human Immunodeficiency Virus」の頭文字をとった略称で、日本語で言うとヒト免疫不全ウイルスになります。

ヒト免疫不全ウイルスというのは、様々な細菌やカビ、ウイルスなどの病原体から守るのに必要になってくるTリンパ球やマクロファージといった細胞に感染するウイルスです。

このHIVに感染してしまうと、人の免疫力を支えているマクロファージが破壊され、ゆっくりとマクロファージの数が減っていってしまいます。

そのため、免疫力がだんだんと低下して免疫不全状態になってしまい、HIVに感染して数年から10年ほどの時間で、健康な人であればなんともないような細菌やウイルスによって引き起こされる病気にかかりやすくなってしまいます。

免疫不全状態になってしまうと、カリニ肺炎や結核、カポジ肉腫などの重篤な感染症にも感染しやすくなってしまうので、非常に危険な状態になってしまうのです。

HIVの主な感染経路は性行為からの感染で、HIVを含んだ血液や精液、膣分泌液などの体液が相手の粘膜や傷口などに接触することで感染します。

汗や涙、唾液、尿などの体液の接触による感染の可能性はありませんが、アナルセックスやオーラルセックスでも感染する恐れがあるので注意が必要です。

また、他の性病に感染している状態だと粘膜が炎症を起こしていたり、傷ついていたりすることもあるので、HIVに感染する可能性は増加するといわれているので、注意しましょう。

HIVは母乳にも含まれることがあるので、HIVに感染した母親から生まれた赤ちゃんが母乳を飲むことによって、感染する恐れもあります。

このように、HIVは主にウイルスを含んだ体液が粘膜や傷口に触れたりすることによって感染するので、キスや手での行為で感染することはありません。

HIVに関する誤解でよく見られるのが、手を繋いだり、一緒にお風呂やプールに入るだけで感染するというものがありますが、そんなことはありません。

HIVの感染経路は「性行為からの感染」「血液感染」「母子感染」に限られていることをしっかりと頭に入れておき、誤解をしないようにしましょう。

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